日新酒類株式会社
 
お酒を楽しむ
日本酒をおいしく味わうために
酒の劣化に左右するのは「温度」「光」「空気」の3つで、理想的には5~10度で温度変化が少なく、光が当たりにくく、空気に触れさせないことである。四季がある日本では冷蔵庫で保存するのが一番だが、家庭では一升瓶を入れるのは難しいので新聞紙に包んで床下や押し入れで保存するのが好ましい。また、飲み残した場合は、瓶の中に空気が入って酸化しやすくなるので、口いっぱい入る小瓶に移し替え、しっかり栓をして冷蔵庫に入れ1週間以内には飲み切るようにする。劣化の早いは生酒・生もと系純米酒・吟醸酒・速醸系純米酒・本醸造で、基本的には精米歩合が高くて糖分、アミノ酸が多い酒が劣化が進みやすい。
 
吟醸酒などの高級酒は冷やして飲むという概念が定着しているが、一概にそうとはいえない。しかし一般的には普通酒、本醸造、純米酒は冷酒~熱燗まで好みの温度で。吟醸、大吟醸、生酒などは常温~冷やした方が間違いは少ない。酒の種類に左右されずに臭覚で最適な飲用温度を見極めるコツは、吟醸酒の特徴であるリンゴのようなフレッシュな香りがあるのはクエン酸の特徴なので、冷やした方がその爽やかな特徴が引き出される。また、純米酒などのご飯を炊いた時のような米の香りはコハク酸や乳酸の特徴なので温めた方が独特の旨味を引き出してくれる。しかし日本酒の奥深さは飲用温度の幅にあるので、既成概念に左右されずに体調や季節に合わせてさまざまな温度を試してみるべきである。
 
日本酒の一番の特徴は「飲用温度の幅」にある。日向燗(30℃~)、人肌燗(35℃~)、ぬる燗(40℃~)、熱燗(50℃~)、飛び切り燗(55℃~)とほぼ5℃刻みに分類され、温度によって様々な変化を見せる。燗に適した酒「燗上がりの酒」とは、一般的には本醸造や純米などが良いと言われているが、吟醸酒でも低温熟成させたものはぬる燗にするとフルーティな香りが引き立つ場合もあるし、弊社の「瓢太閤古酒」を燗にすると、長い眠りから目覚めた熟成香と丸みを帯びた味わいが楽しめたりもする。江戸時代には、燗をして飲んだのは9月9日の菊の節句から3月3日の桃の節句までの間だけだったと言われ、燗酒ではなく「あたため酒」と呼ばれていたらしい。地球温暖化や暖房設備が普及している昨今、妙にこの「あたため酒」という言葉の響きに惹かれてしまうのは、はたして飲んべえだけであろうか?!
 
 
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